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温存とアイデア

アイデアには価値がないというのは、起業したばかりのときによく言われて、「いやいや俺のアイデアには価値があるし!年寄りはわかってないな」と息巻いていたが、結局それから半年もしないうちに確かにアイデアには価値がないなと思うようになった。
アイデアは偶然も必然も込みで大量に生まれそして瞬時に消えていく。その中からお気に入りの情熱と人生をかけられるものに出会え、さらに継続できるかがどうかが全て。
といいつつ、いま頭にあるアイデアでおそらくは数千万ドルはくだらない価値があるものがあるが、それはまたいつか。

と、いやらしい感じを残したが、それでもアイデアに価値はない。

しかし、行動を起こしている間にこつこつ湧いてくるアイデアは非常に重要だ。実行のほぼ寸前でじっ...と頭に温存しておいて、「さあこれでやるか!いやもうちょっと待て。いやでももう時間がかかり過ぎている」などと自問自答を繰り返す。歩きながら、バスでぼーっと外を眺めながら、布団に入って目をつぶることを忘れながら。

そしてふと思いつく。
劇的でもなく突飛でもなく、むしろ最初に考えたアイデアだった気がするくらいに普通で自然な発想。
その積み重ねには非常に価値がある。

この差が明確じゃないのは、第三者的な余裕があるときのサインなので、定期的に確認するようにしたい。
「いや〜。今日の会議はいいアイデアばんばん出せたな〜俺。」

最終更新: 2019/02/19 01:21

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