必要条件と十分条件という言葉はとても重要なんですよね。
数学のいたるところでこの言葉を理解できているかどうかが影響します。
そのため「必要」とか「十分」という言葉がどうもしっくり来ないままだと、他の分野までどうもしっくり来ないということになりかねません。
まぁ確かに「必要」とか「十分」という言葉はしっくり来にくい。
というのも、どちらも日常的によくつかう言葉だからなんですよね。
よく使うからこそ、数学における厳密な違いみたいなことを意識しないまま雰囲気だけで押し通せる気がしてしまう。
ですから最初にやるといいのは、日本語で普通に使っている「必要」「十分」という言葉と、数学の「必要」「十分」をある程度一致させることです。
これが最初の段階で出来ていると後が比較的楽になります。
「必要」と「十分」だと「十分」の方が分かりやすいので、こちらから理解していきます。
「十分」という言葉のままよりも勢いのいい言い方の方が分かりやすいので、しばらく「十分過ぎる」と言うことにしましょう。
つまり慣れるまで「十分」の代わりに「十分過ぎる」と言うことにします。
折り鶴をおる
→20羽しか折れませんでした。。→10羽でよかったんだから十分だよ!!
例えば、ある三角形のおいて「3辺の長さが等しい」というのは、その三角形の「2辺の長さが等しい」ことに対して「十分過ぎる」。
のように言うことにします。2辺の長さが等しいだけでいいところを、3辺全部の長さが等しいなんて十分過ぎる
そんなわけで「正三角形」であるというのは「二等辺三角形」であることに対して、十分過ぎるわけです。
(あえて別の言い方をすれば3つも辺をそろえるなんて「やりすぎ」という感じですかね)
例えば、ある三角形が「正三角形」であるというのは、その三角形が「二等辺三角形」であることに対して...何と言えばいいでしょう?
二等辺三角形であるとか、正三角形であるというのは、辺の長さだけ考えればいい、逆に他のことは一切考えなくていいですよね。
ですから辺の長さだけに集中してください。
さて、二等辺三角形であるということは、2辺の長さが等しいだけでいいんですよね?
それなのに「正三角形」というのは3辺の長さが等しい。
そんなわけで「正三角形」であるというのは「二等辺三角形」であることに対して、十分過ぎるわけです。
(あえて別の言い方をすれば3つも辺をそろえるなんて「やりすぎ」という感じですかね)
十分というのはしばりが強いというイメージ。だから集合も小さくなる