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階差数列 5

今回の内容

「階差数列」の概念をさらに深めていきましょう。前回と前々回の内容を踏まえて、階差数列の一般的な性質やその応用についてお話します。

まず、階差数列の一般的な性質についてですが、階差数列は元の数列の「変化の度合い」を表すと述べました。つまり、元の数列が一定のパターンで増加または減少している場合、そのパターンが階差数列に現れます。例えば、等差数列の場合、その階差数列は一定の数(等差)になります。また、前々回の例のように、元の数列が二乗数である場合、その階差数列は等差数列になります。

次に、階差数列の応用についてですが、階差数列は数列の一般項を求めるための有力な手段となります。特に、元の数列が非等差数列である場合でも、その階差数列が等差数列となる場合があります。その階差数列の一般項を求めることで、元の数列の一般項を求めることができます。

具体的には、元の数列を$a_n$、その階差数列を$d_n$としたとき、$d_n = a_{n+1} - a_n$です。この式を$a_{n+1}$について解くと、$a_{n+1} = a_n + d_n$となります。これは、元の数列の項$a_{n+1}$が、前の項$a_n$と階差数列の項$d_n$の和で表されるという意味です。したがって、階差数列$d_n$の一般項を求めることができれば、元の数列$a_n$の一般項を再帰的に求めることができます。

このように、階差数列は数列の性質を理解し、一般項を求めるための重要なツールとなります。

最終更新: 2023/07/14 18:06

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